要するに死亡率99%の短篇作品集です。



 知ってるか? 死ぬ瞬間はセックスの200倍キモチイイって話。
 元々エクスタシーは「昇天」、オーガズムやアクメは「小さな死」って意味だから文字通り逝っちゃうわけ。……笑うなよ、結構マジメな話なんだから。
 だからこそ死の擬似体験ができる絞首セックスはクセになる──酸素欲しさに藻掻く女を見るのも、その緊張で締まるアソコも。

「やだっ、あっ、苦し……っ、い」
「はあ、ははっ、締まり良くなってるじゃん。絞めてるだけに」
「ば……っ、あっ、あっ、あっ」

 ほら、『さまよえる脳髄』とか『蛇にピアス』にもこういう濡れ場があっただろ? 要するに、男の加虐心を擽ることより煽情的で官能的な誘惑はないってこと。
 ちなみに、白目を剥いたくらいが俺は萌えるけどね。変態? バーカ、男はみんな変態だよ。

「どう? キモチイイ?」
「んっ、……うん」
「俺も」
「ああっ、んっ、あっ」
「……だから、やめられないんだよ」

 俺自身、絞められるのは嫌いじゃない。何せ生命の危機を感じた時の男ほど性欲がすげえって言うだろ。生殖本能って言うの? いや、マジで凄いことになるから。首吊り自殺する男が糞尿撒き散らした上に射精するのも、戦争に慰安婦が付き物なのもそういうこと。

「俺の、首も、絞め、て?」
「んん、あっ、ん」
「もっと強く……。殺す、つもりで」

 堪んないね、この両手に伝わる脈拍と女の顔に浮き出る赤い斑点。お前も感じるだろ? その見開いた眼球の毛細血管がプチプチ切れていく感覚とか、酸欠から来る浮遊感とか。

「あっ、苦し……、やめ……っ」
「そんな、に、締めんなよ。出ちゃう、だろ?」
「はっ、あっ、が、あっ、あっ、かっ」
「爪痛い」
「う……っ、かは……っ」

 気絶なんて中途半端なことしないでさ、最期まで逝っちゃえよ。

「ああ、やばい」
「や……っ、ああ……っ」
「今の凄……」
「…………………………」
「う……ッ」

 ああ、ひとつ引用し忘れてた。俺のイチ押しは『愛の流刑地』なんだけど、絞首セックスで女が死ぬんだ──ちょうどお前みたいに。

絞首セックス
「お前も俺より先に 
 逝っちゃうんだね」


FIN.


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